疥癬（かいせん）ってどんな病気？

疥癬は、ノミの仲間「疥癬虫（かいせんむし）」が皮膚に穴をあけて生活することで起こる感染症です。かゆみが激しく、夜になると特にひどくなるのが特徴です。初めて見たときは、ただのかゆい湿疹だと思いがちですが、虫が原因だと分かれば治しやすくなります。

主な症状と見分け方

疥癬の典型的な症状は、細いトンネルのような跡（疥癬トンネル）と、そこをかくとできる小さな膿疱です。体のあご、手首、指の間、脇の下、胸やへそ周りにできやすいです。痒みは特に寝ているときに強くなるので、眠れないほど苦しむことも。

痒みだけだと他の皮膚トラブルと区別がつきにくいので、皮膚科で簡単な検査を受けると安心です。医師が皮膚のサンプルを顕微鏡で確認すれば、疥癬虫の存在がすぐに分かります。

疥癬は直接肌と肌が触れ合うことや、同じ寝具・タオルを共有することで広がります。学校や保育園、共同生活の場で流行しやすいです。予防は、以下の2点を守るだけで大きく効果が出ます。

もし家族に疥癬が見つかったら、全員で同時に治療を始めるのがポイントです。1人だけ薬を塗っても、他の人から再感染してしまいます。

医師が処方する代表的な薬は「イベルメクチン」や「ペルメトリン」クリームです。イベルメクチンは1回の経口投与で効果があり、妊娠中でも使用できるケースがあります。ペルメトリンはクリームやローションで、全身に塗って数時間放置します。

薬を使うときのポイントは、指示された時間だけしっかり塗ることと、薬を塗った後は服や寝具をすべて高温で洗うことです。薬を塗り忘れると再発リスクが上がります。

薬の副作用は軽いかゆみや赤みが出る程度が多いですが、強い症状が出たらすぐに医師に相談してください。

治療が終わった後も、以下を意識すると再発しにくくなります。

慌てずに正しい情報と対策で、疥癬は確実に治ります。症状が出たら早めに医師へ相談し、家族全員で治療を進めるのが最短ルートです。

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